のびのびおんがく

心に残ったライブのことを書きます。

偉大な5人、冒険のはじまり

2019年8月16日。京都磔磔にて、私の思い出ワンマンキャンプに行ってきました。

 

タイトルは「MAGNIFICENT FIVE〜荒野の五人〜」。

 

奇跡の大冒険大会7、振り返りましょう。

 

SEが流れ一気に歓声に包まれ手拍子でいっぱいの磔磔。バナナ柄のユニフォームをきたメンバーたちが、元気にリュックを背負ってやってきました!待ちに待った、ワンマンキャンプのはじまりです。

ステージに着くや、ジーザス「無事、磔磔にたどり着いたぜー!!」一度やってみたかった、とご挨拶。

「今回は、MAGNIFICENT FIVE(もごもご)。偉大な5人ということで。みんなついてきてる??」と人数確認するメンバー。キョロキョロする客。

なんと、隊長がいない…?そこで中居貴族から衝撃の事実が。「のぼりさん、死なはったんです!!!」死因:トイレで滑って転んだ。

早速ハードすぎる展開から始まりますが、アドベンチャーロックを選んだ時点で、困難を避けては通れません。いかに立ち向かうか、それがアドベンチャー。バタやんが魔法で蘇らせようと渋いベースを弾き出します。

 送り火のパワーも味方に、無事に生き返った隊長の登場!「磔磔をパワースポットにしよう」と怪しさ満開、ミステリー要素爆発しながら「パワースポット」を熱演しました。

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間髪入れず、喜びの表現でバタやんの全力ギャグで突如寒波が訪れます。場面転換をギャグで乗り切るとはアドベンチャーがすぎる。いつも危険と隣り合わせの彼ら。次は雪山に出かけて行く「雪山大宴会」。もしかして、この人たちやっぱり死ぬんかな?と、冥界を駆け抜けていそうな迫力満点の大宴会が繰り広げられます。

そして、隊長「ハイタッチ ウィズミー!!」生きてるんか死んでるんかわからないまま、「コーフェ スマラコーム」。ハイタッチして、生きているを実感。ステージを降りてハイタッチ、もはや平和的モッシュ。“風が吹くすごくふくそんな日にひたすらに行く”逆境に立ち向かう男たちの暑苦しさと吹雪のトルネード。

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ピアニシモ安東のキラキラしたキーボードが響き渡ると、中居貴族のソロパートがありました。ドラムではなく、ボーカルの。「星あこがれ」はアドベンチャーアイドルソングで、アリーナさながらの会場で観客も大盛り上がり。

 

隊長「星も沈んで、夜が明けてきた。あんなところに朝日が!」ドラムから「おはようのきもち」が湧き上がります。彼らに、前向きかつ哀愁のある曲を演奏させたらかっこよすぎて、アドベンチャーロックバンドがただの愉快な5人ではなく、偉大な5人であるということを思い出させます。飽きている時間がないキャンプのるつぼ、いやしかし、ついて行くしかない。

 

そして、MC。「ウィーアー ジ オンリー アドベンチャーロックバンド in this world!」さすが台湾帰りなので、ワールドワイドさが出てきました。

「英語はかっこいいからなんとかなる。だから、自分たち自身も自信を持ったし、客も俺たちに対して、自信を持ってもらって大丈夫!本物のアドベンチャーバンド!」と隊長。

「五山送り火というクラシカルな行事ではなくここを選んだ決断、間違ってません。信じて行こうぜ!」

 

昨年のワンマンキャンプは、『ワンダフル毎日』の発売日でした。あれから早一年、次の曲はキャンプでも定番となった私の思い出的サマーチューン「虫とり」。客を巻き込む虫劇場。からのノンストップ、スカチューン新曲「みんなおサル」。コールアンドレスポンスでは、皆がおサルになりますし、安東サルはとってもキュートですし、隊長はバナナを食べますし、進化論的ギターソロもありますし、ワオキゾクザルのドラムソロもあります。ちなみに私のツボは、バタやんの歌と必死の掛け声です。

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そして、隊長が退場するのですが、どうやら、バタやんの魔法が消えてしまったようです(この設定忘れてた。)。

さあどうする私の思い出!というところで、ジーザスが魔法を。しかし状況は悪化するばかり。そこで、新メンバーピアニシモ安東の魔法使い宣言、客も掛け声を合わせて応戦します。

 

するとやってきたのがこの方。

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「蘇らせる人間違えたー!!」(ついて来てください。)

草刈りキング」の主人公は、バッサバッサ華麗に草を刈る草刈王。土手坂道法面、どんなステージでも彼は英雄のごとく草を刈るのです。もちろん磔磔でも華麗なカマさばきで観客を魅了しました。

ということで、また隊長もとい草刈王がいなくなり、pp安東もトイレにと退場。

 

「この3人になったということは、恒例のお弁当タイム!」しかし、そうです、今年も華麗にお弁当を忘れてきました。

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ジーザスバタやん中居のうっかり三人衆による、悲しみのハードロック「お弁当ない」。

悲しみに満ちていると「お弁当作ってきたぞー。」と帰ってきた隊長!!5人でお茶でも飲もうぜと乾杯したのは、さっき刈った草が入ってると噂の青汁。めっちゃ元気出てきた!!!と勘違いした彼らは「元気」を演奏しました。スクワット演奏法、元気の自己申告が大好きです。いつでもフルパワー。

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そして、「お待たせいたしました!」と聞いたことのある声が無限ループ。そこで、本日のスペシャルゲスト、K-106よりサックス啓太郎さんの登場!かっこよすぎる!大人の嵐電デートみたいな雰囲気がましましの、パワフルな「ララ嵐電」のステージでした。

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彼らが皆電車に乗って帰っていった後、「三条会商店街のテーマ」が流れはじめました。

客が口ずさみながら踊って手拍子、うきうきしていると、メンバーの登場。まさかのお色直し!!!

隊長「見てもらったらわかると思うんですけど、バナナの皮むいたバージョンです!!」

 

「俺たちはアドベンチャーだ!!」ともう一度奮い立つ磔磔。「Let's go THE CAMP」。「ヘイ!!」で磔磔がキマる瞬間の尊さよ。

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そして、漲った男たちによる「Warter on the fire」。のれんでも何でもくぐりぬける。

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もう最高。からの本編最後の曲「おにぎりユニバース」。熱量。怒涛のアドベンチャー

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フリーダム!!

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もうこの辺りはよく覚えていませんが、おにぎり神輿があって、アンコールへ。

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「俺たちの夏はまだ終わってない!」と中居貴族のお祭りドラムから「お祭り」。雨が降ろうが、台風が来ようが。お前ら、ハッタリか?何でそんな暑苦しいねん。と思うけれど、私だってそうありたくて泣いてしまう。負けるもんかと。偉大な5人ってそういうことなのか!?

最後の曲は、「お米フリーク」。

新メンバー安東すごい!バタやんもすごい!ジーザスもすごい!中居貴族もすごい!!!登山正文もすごい!私の思い出すごい!お前らみんなすごい!!そんな歌です。

これはアドベンチャー讃歌。上田を讃える歌から、新メンバーを讃える歌へ。そして、アドベンチャーを共にする全ての仲間達へのアドベンチャー讃歌へと形を変えてきました。おい!内容のない歌しか歌わないんじゃないのか?!なんて思っている暇もなく、惹きつけられたまま。

気付いたらキャンプは終わっていて、磔磔は割れんばかりの歓声に包まれていました。

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 1分も押さずにきっかり2時間やりきった私の思い出。来年は、私の思い出10周年!ということで、いろんなところでワンマンキャンプやりたい、みたいなことを隊長は言っていたと思います。

結成から10年、強靭なアドベンチャー精神を身にまとう彼ら。新メンバーを迎え、さらに台湾キャンプを経てのこの磔磔キャンプ。熱量がすごすぎて、完全に持っていかれました。

登山隊長を先頭に、ジーザス、バタやん、中居貴族、そしてピアニシモ安東。個性も何もかも違う5人が1つになって、誰かが倒れても誰かが前に進んでいく強さを持って、今を共にしています。きっと、アドベンチャー大義名分は「楽しい」ということ。私はそこが、彼らのMAGNIFICENT FIVEたる所以だと思いました。

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「今日のこと忘れるなよ!!」最後に、隊長の放った言葉です。

私は覚えていたいです。この日聞いた音、この日見た景色、感じたこと。思い出なんておぼろげ。もはや幻。だけど、ただの楽しい思い出に留まらせてはなるものか、と私は思います。

吹き荒ぶ風の中をゆく、アドベンチャーロックバンド。隊長が死んだり生き返ったり、お弁当がなかったりといった演出にも滲み出ている通り、10年間の活動において、彼らは数々の困難を乗り越えてきました。

様々な音楽ジャンルに果敢に挑戦し、融合させ、新たな音楽を生み出すアドベンチャーロック。楽曲のテーマとしてはアドベンチャーに特化しているとはいえ「キャンプ・アウトドア」的な視点だけではなく「少年らしさ」「京都」「ミステリー」など、新たなテーマを取り入れ、アドベンチャーロックとして昇華させて来たのだと思います。

今回のキャンプは、そういった様々なアドベンチャー的要素をふんだんに取り入れた結果のカオスがうまれるようなステージでした。おかしくて、楽しくて、無意味な、バカバカしさの表現としては最高のコラージュ的キャンプだった、と言えます。それはつまり、彼らのアドベンチャー的楽曲、演出をもとに一本のワンマンキャンプを仕立てるには、相当の覚悟が必要になってきたということかもしれません。さらに付け加えるならば、これから進みゆくアドベンチャー道は、もしかするともっと険しいということかもしれません。

私は、私の思い出が大好きです。これは、胸をはって言えることです。そして、私が思うこと。私の思い出は演奏力、チームワーク、パフォーマンス力は、今が一番高まっているように思います。嵐に立ち向かうことはもちろん、もはや、自らが嵐を巻き起こす力だって持っているはずです。だからこそ言います。

まだまだいけるでしょう、私の思い出。

いつかこの日のキャンプを思い出した時。あの時の伏線がこんな形で私たちの冒険物語を展開させるなんて!と腰を抜かすことを、楽しみにしています。 

 

–セットリスト–

パワースポット/雪山大宴会/コーフェスマラコーム/星あこがれ/おはようのきもち/虫とり/みんなおさる/草刈りキング/お弁当ない/元気/ララ嵐電/(三条会商店街のテーマ)/Let's go THE CAMP/Water on the fire/おにぎりユニバース//お祭り/お米フリーク