のびのびおんがく

心に残ったライブのことを書きます。

私の思い出の時代

2019年4月20日、MISOJI RIOT に行ってきました。

大阪、堀江周辺の4会場で開催されたライブサーキットイベントです。

私はお昼から会場へ行って、初めてのバンドを見たり、いつか見たバンドを見たり、町を散策したりと楽しみ、最後に私の思い出のキャンプに参加して帰りました。

振り返ります。

 

無事、南堀江knaveにたどり着いた私の思い出。

「いつ来たんですか?」と隊長。「13時ぐらいから来てる設定やとして、こんな終盤に変なバンド出て来て……。みなさん元気ですか?」と突然聞いてきました。

そして、「せーのと言ったら、おはようと挨拶しようぜ!挨拶をして、みんなで元気になろう!!」と。標語かよ!(いいえ、ロックです)

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右手を上げて、みんなで挨拶をしたところで、私の思い出的はじまりのうた「おはようのきもち」。無邪気におはようの素晴らしさを歌いはじめました。ここでバカにしていては偉い目に遭います。これがなんと、相当にかっこいい曲なのです。ラララと歌う陰に静かな哀愁。あほなのに泣ける謎。

なんて浸っている暇はありません。間髪を入れず、みんなが大好きな曲「虫とり」。knaveの壁は、ちょうど虫がいそうなアドベンチャー仕様です。

四十路の隊長を筆頭に、三十路の男たちが虫とりに躍起になって、網を振り回し、虫が好きだと歌い上げるこの曲に、心を動かされない者はいないはずです。輝きを増して行くナンセンス。

会場も一緒になって網を振り回すかのごとく熱狂。客が沸くと、虫が湧くらしい。出ました虫。

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「責任を持って、俺がつかまえる!!」と網を振りかざすも、逃げられてしまう隊長。会場内を飛び回る奇妙な虫に、会場内は騒然。どうなるキャンプ。僕らの運命やいかに。

……と、昭和の特撮名画(三十路の奴らにはわからんかもしれんけどby隊長)のオマージュなのか何なのかを取り入れつつの一大劇が繰り広げられ、いつしか会場の空気は私の思い出ワールドに染まりきっていました。


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MCをはさんで、隊長「いろいろある中で、この今、会場を選んだこと、その選択間違ってません!!」。さあ、何度でもキャンプははじまります。次の曲は「Let's go THE CAMP」。アドベンチャーな会場に相応しい、キャンプ定番曲。はじまりの希望に満ち溢れていました。

まだまだキャンプを楽しみたいところですが、隊長「今日最後の曲です。」客「えーーーー!!」


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「わかるー!!!」

という、ここはアリーナかと錯覚するコール&レスポンスをだいぶやりました。しつこい!そして、アドベンチャーお兄さんがおにぎりの握り方をささっと教えてくれて、「おにぎりユニバース」。実にフリーダムでした。あつすぎてよく覚えてません。

そして、途中でスマホの容量がなくなったので、写真はありません!が、フレームには到底収まり切らない会場の熱気が最高でした。フェスなので初めての客の方も多いかなという印象でしたが、そんなことは関係なしに、アドベンチャーの渦に包まれていました。

(セットリスト おはようのきもち/虫とり/Let's go THE CAMP /おにぎりユニバース)

 

 

平成も終わりますね。ふと冷静になって考えてみました。私の思い出という存在について。笑

私は平成生まれなので、生まれてから成人するまで平成でのあれこれに大きく影響を受けている世代です。そのうちの一人の意見として書きます。

ケータイ、スマホが一般化して、ネット社会、情報化社会と言われるようになったこの時代。いつでもどこでも知らない場所とつながれる夢のような社会である一方、いつでもどこでも見たくもない情報にさらされるという息苦しさが、意識的にも無意識的にも常につきまとう社会とも言えます。さらに、毎日のようにSNSに触れていると、小さな出来事で炎上しているものや、間違った正義を振りかざしている人、撤回されない差別的発言などなど、否応にも社会の不寛容さを目にする機会も多くなりました。

なんなんだ、この社会は。嫌にならないほうがおかしいだろう。

……と、ちょっと社会派ぶってみましたが、私が言いたいのは不満ではありません。

 

私の思い出を見てみましょう。

私の思い出は、いい大人たちが、探検家の格好をして、キャンプ行こうとか、虫が好きとかを歌っています。なんという歌詞の内容のなさ。

ライブをキャンプと言いはり、限られた時間だというのに、おかしなコントをぶっこんできます。このすばらしきフリーダムさ。キャンプでは、メンバー同士やメンバー対客、のお互いをほめあいます。寛容の嵐。

それなのに、おはようの挨拶も礼儀も忘れないし、でもやっぱり頭おかしいし、はちゃめちゃやるし、よくわからないけど、なんだか平和で自由で、とっても憧れる。

そうです。

 

私の思い出は、情報過多で不寛容なこの時代にこそ、必要なロックバンドだということです!!!

 

……はい!むちゃくちゃな着地!

平成が終わります。新しい時代がやってくるらしいです。私としては正直あんまり興味のない話だったのですが、そういえば元号がかわるなんてことは人生で初めての経験です。ちょっとおもしろいかもしれない。

隊長が言ってました。

「平成最後の日は、京都メトロで、間違った新しい時代の迎え方をしようぜー!!」

  

それではまた、令和でも元気にキャンプへ参ります。新しい時代もアドベンチャー駆け抜けましょう!

平成最後の更新でした。読んでくださったみなさんありがとうございました!