のびのびおんがく

心に残ったライブのことを書きます。

お内裏さまとアドベンチャー

2019年3月3日、京都磔磔へ行ってきました。

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THE STEPHANIES、私の思い出、KiNGONSの3マンです。

 

1番手はTHE STEPHANIESでした。東京からやってきた3ピースガールズバンド。ですが、そう一言で言えない魅力に溢れているバンドでした。「バンド」として、人間として、とてもキュートでかっこよくて、素敵な人たちなんだろうなあと感じます。

オールディーズのR&Rの雰囲気に、爽やかに歌う3人のコーラスが重なる、気持ちが良い音楽。ボーカルをはじめ、皆エネルギッシュでキュートで、好きなものを好きなものとして、わがままにあるがままに演奏する姿には彼女らのパンク精神も感じました。ルーツにしっかりと根ざしつつ、そこから楽しくジャンプできちゃいそうな軽やかさもあります。

MCでは、当日は雛祭りということで、MITCHY(Dr./Vo.)さん「KiNGONSと私の思い出、素敵なお内裏様に囲まれて。お雛様は、私たちだけ……取り合い??」なんて、話を。(SHIROさん(Vo. /Gt.)「お雛様はお客様です、でいいんじゃない?」ておっしゃってました。笑) ゆるい笑いに包まれながらも、演奏はかっこよくてステージに釘付けになりました。

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3番手は宇都宮よりKiNGONS。ツートーンのカラフルなスーツにパンダメイクの4人。一見身構えてしまうのですが、全然怖くなくて、私はなぜだか彼らにはなんともいえないかわいさを感じてしまいます。見た目か、動きか、MCなのか。ステージでぴょんぴょん飛んだり、動き回ったりして、耳にも目にも心にも訴えかけてくるポップパンクエンターテイメントを展開するバンドです。

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エネルギッシュで勢いがあって、いつの間にか会場が一体になっている様子に、かっこよさと力強さを感じました。でも「SWEET 19 BLUES AGAIN」では、コールアンドレスポンスで歌詞を文字って歌おうとしたらうまくいかないということも。かっこいいのかと思ったら愛嬌もあって、目が離せないバンドです。

誰かの弱さが音になり歌になり、誰に届き、仲間が増える。こうやって新しい世界をつくっていけるような気持ちになるくらい、彼らのエネルギーが会場全体に満ち満ちていました。

 

京都のアドベンチャーロックバンド私の思い出は2番手。例のごとく長いですが私が見たものを書きます。

磔磔は数々のアドベンチャーの軌跡が刻まれた場所です。新たなアドベンチャーに心を躍らせ集まった我々の心を掴む1曲目は「Let's go THE CAMP」。はじめてのひともいつもの客もみんなで拳を振り上げます。

そのままの勢いで2曲目は久々の「釣り」。どんなことがあったって、僕らには行かねばならない場所があります。それは海なのか、川なのか。目指す場所はどこ?一体何を見据えているの?というシーンがこちら。 

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(ほんとは、「写真撮影は自由!SNSへの投稿は申し訳ないですが、必ずしてください!」って言ってます。)

次の曲は「party time」。ドキドキさせるドラムと、気分の上がるギター、めらめらとベースが盛り上げます。「照明を赤くしてください」と自らムードを高める隊長(Vo.)は、メンバーにもガン見される始末。 注目を惹きつけておいて、隊長は「何見てんの?」って言ってました。そして、明日が楽しみすぎて眠れなくなったパジャマ姿のサポートの安東ジョーンズ博士(Key.)は、いつのまにか客席にいて踊りまくっていました。

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おしゃれなパジャマは、バタやん(Ba.)さんのお父様のものだそうです。ああ、もう、要素が多いねん!!(褒めています。)

 

MCでは、解禁になった情報も。

・3月21日(木)、KBSホールにて公開収録!!OnAirキャンプも、OffAirキャンプもあります、とのことです!

・昨年NHK京都放送局でテレビ出演を果たした彼ら。3月22日(金)NHK-FMでも紹介されるそうです!国営放送!詳細はこちら

・毎年恒例の五山の送り火磔磔ワンマンキャンプ、隊長の口から開催宣言いただきました!

 

と、大事な情報を共有いただきまして、ホクホクとしていたところ、隊長は他にも大事なことを忘れていたそうです。何かというと……。

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ピシッと「おはよう」とメンバーに挨拶をされました。そんな朝のアドベンチャーチューンが「おはようのきもち」。歌詞の内容としては力が抜けそうになるのですが、音楽がカッコ良いことに改めて気付いて、状況がよくわからなくなりました。 

そして、よくわからないまま「イモほり」。“イモほり”としか歌いません。なのに、壮大でかっこいい音楽がここにあります。そんなことがあっていいのでしょうか。いえ、それをやってのけるのが私の思い出、アドベンチャーロック。

曲中には、ジーザス(Gt.)さんのギターソロがありました。ギターソロいや、ネタ。いや、ジーザス劇場ともいえる時間が。

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もう、見るしかないですから。一緒に楽しみましょう、なんて甘いことを言っていられません。私たちはもうすでに彼らの術中にハマっているのです……。 

最後の曲は、「おにぎりユニバース」。これだけのステージをやった後に、フリーダムと叫ぶ音楽の説得力を一度体感して欲しいです。


キャンプにはいろんなネタアドベンチャーがありますが、コントを見に行っているのではありません。おかしなことに、現場にあるのは紛れもない音楽であり、アドベンチャーロックです。あの演奏だからこそ、笑えるものがあり、泣けるものがあり、心が動かされる瞬間があるのです。「伝えたいことは何もない!」彼らはそう言うかもしれませんが。

3月は私の思い出キャンプがたくさんあります!4月も5月もいろんな場所で。ライブハウスでのキャンプも最高ですが、レアな場所でのキャンプも最高です。アドベンチャーの本領が試される場でもあり私はとてもワクワクします。

キャンプ情報はこちらから。

(セットリスト Let's go THE CAMP /釣り/party time/おはようのきもち/イモほり/おにぎりユニバース)

 

この日は、どのバンドもどこかの型にはまるようなあり方ではなく、それぞれの軸があり美学がある、そんなスリーマンだと思いました。全力で、今への肯定ができるような力強さとかっこよさ。そんなバンドは強いし、届く人にちゃんと届くと思います。非常にアツい時間を過ごすことができました。

それでは、また元気にライブにキャンプに参ります。読んでくださってありがとうございました。

 

P.S. 顔。

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